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秋の夜長

本

子どもたちが遊び疲れて遅いお昼寝をした夕方。
薄暗くなった部屋に、キッチンにあるスタンドライトの灯りをつけて、
静かにお湯を沸かし、熱めのお茶をお供に、そっと本を開く。
日々慌ただしい、騒がしい日常からほんの少し、非日常の世界へと入り込む、
そんな光景がいまだに鮮明に思い出されます。

子育て真っ最中、自分の限られた時間の中で、本から元気づけられたり、
時には違う世界にタイムトリップできたり、自分とは違う考えに新たな気づきをもらえたり、
自分の知らなかった世界がまだまだある事に教えられ、
本から沢山の心の栄養をもらってきたように思えます。
作家さんたちが、何かを伝えたくて記した言葉は、時が経っても胸に残っていて、
心の拠り所になっています。

子どもたちが大きくなるにつれて、増えていく本と、
自分の使える時間が比例している事に気づかされ、なんとなく寂しく思うと同時に、
いつの間にか、この本は面白かったね、その本はどうだった?
と息子たちと意見交換が出来るようになった事に嬉しさと、子どもの成長を改めて感じ、
本の楽しさの再発見にも繋がっています。

ふと、本棚にある本を眺めていると
その時その時の思い出や感情が蘇ってきたり、懐かしくなって再び読みたくなったり、
読んだことのないジャンルに挑戦したくなったり。。。
本棚一つにも、色々なものが詰まっているんだなぁと思わされます。

そんな秋の夜長、京極夏彦さんの書く、なんとも不思議な妖怪小説、
「巷説百物語」の怪しい世界に、猫をお供に、またどっぷり浸かってみようかな。。。


~聞こえますでしょう?
  しょりしょりと。
 小豆小僧が、小豆を磨く音なんで御座いますよ。~

                     「巷説百物語」京極夏彦  本文より

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